用語解説2026.07.31 更新

地支の関係まとめ — 支合・三合・冲・刑・害

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相性のページで「冲」、命式の余白に「支合」— 調べるたびに違う二字が出てきて、それぞれ別の話のように見える。この記事は、その散らばった名前を一枚の地図にまとめます。地支どうしの関係は全部で5つ。そして5つは、結ぶ2種と揺らす3種に分かれます。

地支の関係は「間合いの地図」

相性を調べていて「冲」に行き当たり、こわい説明に足が止まった。あるいは自分の命式に、見慣れない二字が添えられていた。そこから来た方が多いはずです。四柱推命では、命式の下段に並ぶ(十二支)どうしのあいだに、決まった関係の線を読みます。線の名前は5つ。どれも神秘的な符号ではなく、円環の上での位置関係につけられた呼び名です。

地支は柱の下段にある支で、暮らしの土台や内側の働きを担う場所です。十二支は子から亥まで、円をなして並んでいます。隣どうしなのか、三つ隣なのか、真向かいなのか — その立ち位置で、関係の名前が決まります。ですから覚え方はひとつでよく、結ぶ線か、揺らす線かで二つに束ねると、5つが一度に整います。

混同しやすいので、線を引く場所も確かめておきます。柱の上段の干どうしにも引き合いの関係があり、そちらは(かんごう)と呼ばれる別の話です。この記事で扱うのは下段、支どうしの線に限ります。支は(ぞうかん)という奥の干まで抱えた層なので、地支の関係は表向きのやりとりよりも、暮らしの手ざわりに出やすいと読みます。

まず、5つを並べておきます。ここから先は、この表を開いたまま読んでいただくと迷いません。

支合しごう
2支が引き合う形。結ぶ線。領域どうしが地続きになります。
三合さんごう
3支が組んで大きなひとつの気をつくる形。結ぶ線の大型版です。
冲ちゅう
真向かいの2支が向き合う形。揺らす線の代表にあたります。
刑けい
近い距離でこすれ合う形。揺らす線。摩擦が輪郭をはっきりさせます。
害がい
正面からではなく静かにすれ違う形。揺らす線。噛み合わなさが残ります。

結ぶ関係 — 支合と三合

(しごう)は、2つの支がペアで引き合う関係です。組み合わせは子と丑、寅と亥、卯と戌、辰と酉、巳と申、午と未の六組。並べると規則が見えます。子と丑のあいだで円を折り返したとき、ぴたりと重なる相手どうしなのです。折り返して重なるから、円の上で離れていても手が届く。結びは近さではなく対応だと考えると腑に落ちます。

(さんごう)は、3つの支が組んで大きなひとつの気をつくる関係です。局は四つ。申・子・辰で水、寅・午・戌で火、巳・酉・丑で金、亥・卯・未で木。こちらの規則はもっと単純で、円の上を四つ隣ずつ進むと同じ局の3支に行き当たります。正三角形の三つの頂点、という眺めです。命式に一局が揃っていれば、その五行の働きが盤面の主旋律になりやすいと読みます。なお、同じ局に属する2つの支だけの並び(半会)も、推命ノートでは三合として表示します。

ここで釘を一本打ちます。結ぶ関係は「良い配置」ではありません。示しているのは、つながりやすさです。結びの多い命式では、ひとつの領域の出来事がすぐ隣の領域へ流れ込みます。仕事の不調がそのまま家の空気に出る、家の予定が仕事の判断を左右する。心地よさと引き換えに、世界が閉じやすい面もあるのです。付き合いの輪の外で人と会う日を月に一度置く、といった小さな穴あけが効きます。

たとえば

年支と日支が支合なら、育った家と今の暮らしが地続きになりやすい形。助けが早く届く一方、距離の近さが判断に混ざりやすい — 結ぶ線は、こういう両面で表れます。

揺らす関係 — 冲・刑・害

冲真向かい子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥冬春夏秋
十二支は時計の文字盤のような円環。ちょうど正反対で向き合う組み合わせが — 子と午のように、全部で六組あります。

(ちゅう)は、円のちょうど正反対どうしの向き合いです。図の直線が結ぶ六組 — 子と午、丑と未、寅と申、卯と酉、辰と戌、巳と亥 — がそれにあたります。正反対とは、力がななめに逃げずまっすぐ届いてしまう位置。だから冲の線があるところでは物事が動き、同じ形のまま長く留まりません。ふたりの間の冲をどう扱うかは、記事末の関連記事にゆずります。

刑(けい)は、こすれ合いの線です。寅・巳・申の三つ組、丑・戌・未の三つ組、それに子と卯の一組。同じ支が重なるとき、つまり辰・午・酉・亥が二つ並ぶ場合も刑と読み、これを自刑と呼びます。位置で言えば三つ隣、円の四分の一ほど離れた間柄。三つ組の内には冲と重なる組もあり、寅と申、丑と未がその例です。近すぎず遠すぎない距離で起きるので、当人ほど気づきにくい軋みとして出ます。

害(がい)は、すれ違いの線です。組み合わせは子と未、丑と午、寅と巳、卯と辰、申と亥、酉と戌の六組。この六組には、はっきりした出どころがあります。自分の真向かい、つまり冲の相手と支合で結びついている支 — それが害です。正面に立つ相手ではなく、その相手と手を組んでいる支。だから衝突の形をとらず、直接ぶつかっていないのに噛み合わないという手ざわりになります。

3つとも、伝統では緊張を表す関係です。推命ノートはその分類を隠しませんが、揺れそのものを避けるべきものとしては扱いません。揺れは動きであり、動きのないところで配置が入れ替わることもないからです。扱い方はひとつ。揺らす線が出ている領域では、段取りを外に置くこと。話す順番を先に紙へ書き出す、決めごとは口約束にせず一行だけ残しておく。摩擦を消す工夫ではなく、摩擦が起きても崩れない手順をつくる工夫です。

あなたの命式には、どの線が引かれていますか。
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命式の中と、巡ってくるとき

ここまでは線の種類の話でした。もうひとつ大事なのが、線がいつ効くかです。効き方は2通りあります。ひとつは生まれ持つ配置 — 年支・月支・日支・時支の組み合わせに最初から引かれている線で、一生の癖として出やすいものです。もうひとつは巡ってくる線。10年ごとの大運や1年ごとの年運の支が、命式の支と結んだり揺らしたりする場合で、こちらは期間限定の風です。同じ冲でも、前者は体質、後者は天気に近いと言えます。

どの柱に引かれた線かで、効く領域も変わります。年支は幼少期や家系の背景、月支は仕事と社会での立ち位置、日支は自分自身と伴侶の暮らし、時支は晩年と子の領域。たとえば巡ってきた支が月支と冲なら、仕事の場が動きやすい時期と読み、日支と支合なら、暮らしの側へ人や用事が入ってきやすい時期と読みます。名前だけでなくどこに引かれたかまで見て、はじめて読みになります。

巡ってくる線の読み方には、ひとつ節度が要ります。その時期に何が起きるかまでは、支の関係だけでは決まりません。読み取れるのはどの領域が動きやすいかという向きだけです。ですから使い道も、出来事を待つことではなく段取りに置きます。冲の巡りが月支に来る時期なら仕事の予定を薄めに組む、支合の巡りなら人に会う約束を前に寄せる。そういう使い方が、この地図のいちばん実用的な出番です。

推命ノートの命式では、この2つを別の場所に出しています。生まれ持つ関係は盤面の下の「特記事項」に、巡ってくる関係は大運・年運の表の「合・冲など」の列に、「命式の未(日支)と冲」のような形で表示します。「強い合・冲はありません」と出た方も、それは空欄ではなく情報です。命式の内側に固定の線が少ない、つまり関係の濃淡が巡る年で動きやすいという読みになります。

5つの名前は、良し悪しの札ではなく間合いの地図です。まずはご自分の命式で、どの支とどの支のあいだに線が引かれているかを眺めるところから始めてみてください。

よくある質問

Q. 命式の中に冲があります。よくないことですか?

A. 冲は動きと変化が生まれやすい配置で、それだけで先行きが決まるものではありません。同じ形のまま留まりにくいぶん、環境の入れ替わりが早い命式と読みます。ぶつかる相手との間合いの取り方は、関連記事「冲の相手とうまくやる」で具体的に扱っています。

Q. 合が多い命式は良い命式ですか?

A. 結ぶ線の多さは、つながりやすさの表示です。縁が絡みやすく助けも早く届きますが、ひとつの出来事が隣の領域へ流れ込みやすい面も同時に持ちます。多いか少ないかで優劣を決めず、どの領域どうしがつながっているかで読むのが確かです。

Q. 刑は「刑罰」の意味ですか?

A. 字面は強いのですが、読みは「こすれ」です。近い間柄ほど起きやすい擦れで、擦れる場所こそ自分の譲れない一線が見えるところ、と扱います。罰の予告ではなく、距離の取り直しをすすめる合図として読んでください。

読み終えたら、自分の命式で。
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